カレルの乗ってきた馬に二人で乗り、長閑な田舎道を進んで行く。
「じゃあ、名乗らなかったのは、お母さんの祖国の人に狙われていたからなんだ」
「ああ。俺が母の権利と財産を正式に相続するのを妨害したがるら奴がいてな。油断出来なかった」
「怖いね、それで相続は終わったの?」
シェールは心配そうに言う。
「ああ。もう大丈夫だ。けりはついた」
「そう、良かった……あとね、気になってるんだけど、カレルの恋人はどうするの?」
「俺の恋人って…… 何言ってるんだ? 」
カレルは怪訝な顔をする。
「だってアルフレート殿下には恋人がいるって聞いていたけど」
「ああ……それはあえて流していた噂だ。俺を狙っていた奴らからシェールが注目されないようにな。王弟館には、ルークが常駐していたし、守りは万全だったけれど、用心に越したことはないからな」
「そうなんだ……カレルは離れていても私を守ってくれていたんだね」
その事実に嬉しくなる。
顔を綻ばせていたシェールは、ふと気付いて首を傾げた。
「そう言えばルークって誰?」
「家令のことだよ。あいつは俺の幼馴染なんだが……俺たちは他にも話さなくちゃならない事が沢山あるみたいだな」
「うん。私も伝えたい事がたくさんあるの」
幸せそうに言うシェールを見ていると、カレルも笑顔になる。
「やる事も沢山だな。リント村に行って、それが終わったらミシェールをノーラに診て貰わないとな」
「うん。それにマグにも一度会いたいな。気まずい別れ方をしちゃったし、私に言いたい事がありそうだったの」
「そうか。忙しくなるな……では急ごう。シェール、しっかり捕まっていろよ」
カレルが言うとシェールは輝くような笑顔になった。
「うん、絶対離さないからね!」
カレルがシェールをしっかり抱いて馬を駆る。
風を受けながらシェールは思った。
カレルとなら、何でも出来る。
きっと何もかも上手くいく。
ミシェールの病も良くなる。
明るい未来は、きっとすぐそこにあるのだと。
「千日目の夫」完結
「じゃあ、名乗らなかったのは、お母さんの祖国の人に狙われていたからなんだ」
「ああ。俺が母の権利と財産を正式に相続するのを妨害したがるら奴がいてな。油断出来なかった」
「怖いね、それで相続は終わったの?」
シェールは心配そうに言う。
「ああ。もう大丈夫だ。けりはついた」
「そう、良かった……あとね、気になってるんだけど、カレルの恋人はどうするの?」
「俺の恋人って…… 何言ってるんだ? 」
カレルは怪訝な顔をする。
「だってアルフレート殿下には恋人がいるって聞いていたけど」
「ああ……それはあえて流していた噂だ。俺を狙っていた奴らからシェールが注目されないようにな。王弟館には、ルークが常駐していたし、守りは万全だったけれど、用心に越したことはないからな」
「そうなんだ……カレルは離れていても私を守ってくれていたんだね」
その事実に嬉しくなる。
顔を綻ばせていたシェールは、ふと気付いて首を傾げた。
「そう言えばルークって誰?」
「家令のことだよ。あいつは俺の幼馴染なんだが……俺たちは他にも話さなくちゃならない事が沢山あるみたいだな」
「うん。私も伝えたい事がたくさんあるの」
幸せそうに言うシェールを見ていると、カレルも笑顔になる。
「やる事も沢山だな。リント村に行って、それが終わったらミシェールをノーラに診て貰わないとな」
「うん。それにマグにも一度会いたいな。気まずい別れ方をしちゃったし、私に言いたい事がありそうだったの」
「そうか。忙しくなるな……では急ごう。シェール、しっかり捕まっていろよ」
カレルが言うとシェールは輝くような笑顔になった。
「うん、絶対離さないからね!」
カレルがシェールをしっかり抱いて馬を駆る。
風を受けながらシェールは思った。
カレルとなら、何でも出来る。
きっと何もかも上手くいく。
ミシェールの病も良くなる。
明るい未来は、きっとすぐそこにあるのだと。
「千日目の夫」完結


