「あー…なんかすげぇ眠いわ」


晴馬君は眠そうに呟きながらベッドに寝転ぶ。

そりゃそうだよ。

今日色んな事が沢山あって疲れてるに決まってる。


腕の傷だって赤くなってるし、痛そう。

なのに晴馬君は一言も痛いって言わないんだから…


「晴馬君…」

「ん?」

「ごめんね、」

「は?なんのごめん?」

「晴馬くんが腕痛めてるのも、あたしがあんな南条に行ったのも晴馬君の言う事聞かなかったあたしの所為だし、今日は晴馬君に迷惑かけっぱなしで、ごめん」

「萌の所為じゃねぇけどさ。でも責任とれよ」

「せ、責任って!?」


グッと引っ張られた腕の所為で身体がベッドへと倒れる。

その倒れた身体を更に晴馬君は抱えて晴馬君と密着する。


「こーやって寝よ」

「……」


晴馬くんの体温があたしに伝わる所為でドキドキする。

やばい、絶対に寝れない。


「って、なんか言えよ」

「…うん」

「うんって、なんだよ。てか萌ちんさぁ…今更恥ずかしがってんの?」

「えっ!?」


声を上げるあたしに晴馬君はクスクス笑いだす。


「今までこーやって何回も一緒に寝てんのに何で今更恥ずかしがってんの?」

「え、いや…だって、」


そんなの晴馬君が好きだからに決まってる。

だから今までとは違うんだよ。


「だって、なに?」

「そ、それは晴馬君が勝手にあたしのベッドに…」

「んー…俺的には萌ちんが好きだったから一緒に寝たかっただけ」


ほんっと晴馬君はいつもストレートだなぁ。

だから本当か嘘か分かんなくなる。