ファッションの専門学校に行こうとするあたしは一早く試験も終わり結果も出た。

喜んで浮かれたあたしは、その日、晴馬君と初めて――…


「エロ萌っ、想像すんなよ。変態」

「し、してないよっ、」

「顔赤くすんな」

「…っ、」


思わず俯くあたしに晴馬君はクスクス笑みを漏らした。


「なぁ萌?俺が受かったらエロイ服着て俺にプレゼントしろよ」

「はっ、え?ん、なに?」

「だからエロイ服着た萌ね」

「は、晴馬君の方こそ変態じゃん」

「変態じゃねーし。顔赤らめて妄想してるお前の方が変態だわ」

「だって――…んっ、」


不意に塞がれた唇がすぐに離れる。


「これでおとなしくしとけって。俺の隣に居るだけで嬉しいだろ?」


意地悪そうに晴馬君が口角を上げる。


「う、うん…」


やっぱ晴馬君は意地悪だ。

そんな事さらっと言って何気ない顔でまた勉強を始めていく。


あぁ、好きだ。

多分きっと、あたしは晴馬君があたしを想うより、

あたしが晴馬君を想う気持ちのほうが大きいに決まってる。


いつの間にか恋をしてた晴馬君の事が物凄く


大好きな存在になってた。