冷たい部長の甘い素顔

「うんうん、園部さんは、いいよね。
秦野くんには、ピッタリだと思うよ。」

社長が園部爽をお気に入りなのは、本社の人間ならみんな知っている。

「…うん、秦野くんを応援させてもらうよ。
ただし、条件があるんだけど…」

ん?
条件?

「何でしょう?」

「彼女を結婚退職させない事」

「は?」

「だから…

①秦野くんには、がんばってもらって
園部さんとお付き合いをしてもらう。

②さらに園部さんといずれ結婚してもらう。

③仕事に理解ある夫になってもらって、
園部さんには定年まで働いてもらう。

っていうのが、僕の希望なんだけど、叶えて
もらえるかな?」

「………できる限りの努力はしてみます。」

社長、どんだけ園部の事好きなんだ!?
でも、まぁ、それぐらいで彼女を手に入れられるなら、安いものだ。