ー…



「ん…」



目を開けば、眩しい光が差し込む。こんなに眩しいものを見たのははじめてだ。



「あ、起きた?」



「こ、こ」



「へ?あーここ?ここ病院。私怪我して病院きてたんだけど、ちょっと知り合いに見つかってこの部屋に匿ってもらおうと思って入ったんだ。ごめんね」


彼女は「でもちょうど目覚めるなんてねー」なんていって笑っていた。


「…」


「あ、ナースコール押さなきゃいけないんだっけ?」



と言って彼女は手を伸ばす。けれど俺はその手を掴んだ。



「…ん?」



「死に、たくない…」



すごく、小さな声だったと思う。けれど彼女は聞き取ってくれて、俺の手を握った。



「だったら強くいなよ。」


「…つよ、く…」


「うん。きっと、つらいこと沢山あったんでしょ?…それ乗り越えてきたからここにいる。」


彼女は笑った。