「じゃあ、明日の夜に決行な」 もともと決めてあったらしい計画を俺に伝えるとすぐにいつも通りに部屋、というにはあまりにも貧しい牢屋のような所へ入っていく。 明日、逃げる。 それは俺にとって恐怖や不安を与えていたけれど、少しだけ…こんなところから逃げられるかもしれないという期待に胸を膨らませてもいた。 『俺たちは運命共同体!なにがあっても仲間を信じてここから逃げよう!』 あいつの言葉が胸を暖かくさせた。こんなのはいつぶりだろう…