【数年前】





ーババババババババー



そう銃声が鳴り響く。それがいつもの音。




「実験体、No.373。でてこい」



ギギギィと開く鉄鋼士からでた俺。名前何てものはなく、ただのNo.373。



「好きな道具を持て」


と並べられた銃やナイフなどの中から俺は適当にてにとる。


「生き残った者だけ今日の飯がある」



そう、これが日常。今となってはありえないくらいの非日常的なことが、このときの俺にとってはいつものことだった。


ここは犯罪組織が開発する殺し専門の人体実験。毎日殺しの稽古と実践訓練。実験の被験者同士が殺し合うシステム。



「残ったのはNo.373か」



声を出すことは許されない。逃げようとすればどこまででも追われる。命令にそむけばその場で殺される。