いよいよ次は準々決勝だ。遥は控え室でコーヒーを砂糖多めでミルク多めにしてゆっくりと寛ぐ。

準々決勝ともなれば控え室にバカみたいに沢山いた参加者も私とウイチしかいない。他の参加者は外で休憩しているのだろう。

そんな時にウイチが泣きそうな顔をして喋りかけてくる。

「遥ちゃん、俺次勝てる気がしないよ・・・。次の俺の相手が先代国王の用心棒らしいんだ・・・。どうしよう・・・。」

「先代国王の用心棒?そいつはどれぐらい強いんだ?私より強いのか?」

コーヒをゆっくりと飲みながら適当にウイチの相手をする遥。しかし、ウイチの次の言葉を聞くと血相を変えた。

「知らないよ・・・。ユニバの六大将軍と互角と聞いたから相当強いんじゃないかな?そんな事よりどうしよぉー、俺次でボコボコにされて悲惨な負けかたして周りからバカにされるんだぁー・・・」

「何?ユニバ帝国の六大将軍と互角だと!これは楽しくなって来たな!これだ、私が求めていたのは!誰もが知っている強者やそれに匹敵する実力の持ち主と戦うのが私は楽しいのだ。ウイチ、次は適当にやって負けてくれ!」

あまりの興奮ぶりにウイチも「ちょっ、落ち着いてよ!」と遥を落ち着かせようとする。

「むっ?私としたことが興奮し過ぎたな。ウイチよ、次の試合はまぁ頑張れ!私も頑張るからさ。」

凄く機嫌が良い遥であるがウイチは遥に勝てると全く思われてなくて少し寂しく感じた。

少しぐらい勝てると言われたかったのに・・・と。