その夜、遥達は町で今回の戦いでの勝利祝いをシノケンの家でしていた。

「この程度で祝勝会とはお気楽なもんだな。ボスを倒した訳じゃないんだぞ。連中は間違いなく今夜やってくる。するんだ・・・予感がっ・・・。」

遥はさっきから忠告しているのだが誰も相手にしてくれない。

「大丈夫だって、今夜は来ないさ。だって準備に時間かかるじゃん!」

「いや確かにそれはそうだが・・・。」

「なら良いじゃん!さあ遥ちゃんも飲んで飲んで」

さっきからシノケンはビールを勧めてくるが遥はずっと断っていた。

「さっきからしつこく勧めてきて困るのだが。私はまだ16歳だぞ。酒に誘うなら後四年待て。」

その場は「えっ」という空気になる。

「君、16歳なの?」

「二十歳はきていると思っていたよ。」

「随分と落ち着いていていて大人な感じだからさ」

ざわっ・・・ざわざわ・・・

「あー。五月蝿いな!歳より上に見られるのは結構気にしているのだ。落ち着いているのは多分武芸を小さい頃から叩き込まれた影響だからだ。」

すると大きな声で家の外から声が聞こえた。

「へぇ〜〜〜〜〜そーなのかぁ〜〜〜〜。16の糞ガキにアイツら負けたんだ〜〜〜〜!」

その場に居たものはみんな硬直する。この気配は昼間に現れた奴らよりヤバい気配である。

「やはり来たか。しかもかなりの数がこの町に来ているな。面白い。私が片をつけよう。」