とりあえず遥は白菜から箸をつけ食べる。

「おふっ・・・熱っ・・・美味しいっ・・・!味噌が効いていて旨いぞっ・・・!」

味噌鍋だからポン酢を着けなくても味が付いていて美味しく食べられる。

「はぁ・・・暖まる。やっぱり寒いときに食べる。鍋は至福だな・・・。味噌だからこの汁を全部飲むのも有りだし、味噌出汁って最高だな。」

しかし、やはり魚や牡蠣、ゴボウが無いのは少し物足りないものである。

これから向かう先は海に面している北の国であるサミイ国だから、またこれからも鍋を食べる機会があるだろう。その時こそ牡蠣や魚を鍋に入れて食べてみたいものだ。

遥はサミイ国での食に期待しながら白菜、肉、こんにゃく、大根と貪り喰う。そして、鍋の具が大分なくなったところで遥はついにアレをする。

「では・・・そろそろ、この味噌鍋にごはんを入れて味噌雑炊にして食べてやる。味噌雑炊・・・さぞかし身体が暖まるんだろうな・・・」

遥は味噌雑炊に妄想が止まらず、クールな顔をしてヨダレを垂らす。