「お決まりの逃げ台詞を言って帰っていったか・・・」

敵の余りの弱さに遥は呆然とする。

「いやー!助かったよ!」

「シノケン。奴らは何なんだ?セブンスターとか言っていたが。」

どっかで聞いた名前だが、この地方の煙草の名前か何かだと思っていた遥。

「奴らはこの地方の砂漠を仕切っているつもりでいる隣町のセブンスターという軍団だ。色んな町から食料や水を奪って、時には女を拐ってしまう外道だ。奴らに支配された町も沢山あると聞く。」

「ふーん。しかし、敵の親分とやらも対して強くなさそうだな。さっきの雑魚を見ればわかる。戦い方が下手っぴさ・・・。騎馬に大剣は滅茶苦茶動きにくいだろう。集団戦闘を指導する者がいないと見た。」

「なるほどよく分からん。でも助かったよ、しばらくは安心出来そうだね!」

お気楽な考えのシノケン。しかし、遥には予感がしていた。

敵はすぐに来ると・・・。