遥はシノケンを宿まで連れてきてクレアに会わせる。

「わあ!すっごい美人さんだ!何処と無く太陽神クレアに似ているような気もするけど・・・美人だなぁ。」

「あ、あのぅ・・・?」

シノケンを見て少し不安になるクレア。それもそのはず、シノケンってそこそこイケメンだけど冴えないし気の弱そうな顔をしているから女の子は少し不安になる。

「クレア、お前の事はこのシノケンに面倒を見てもらおうと思う。弱々しいし、頼りないが誠実な男でお前を押し倒したりする度胸は無いから心配しなくていい。この時代の事ならシノケンに聞けば何とかなるだろう。」

「え、遥さんは?」

「私か?私は武を極めるために旅をしているからな。一ヶ所にとどまるわけにはいかないだ。大丈夫、また会うことあるから寂しがらなくて良い。・・・と言うわけだ、シノケン。このクレアをよろしく頼む。」

急に初めて会う女の子を頼むと言われてポカンとした顔を浮かべるシノケン。

「この子と一緒に暮らせって事?しかし、クレアって名前は太陽神のクレアを連想させるなぁ。本当に神がいるのならばクレアってこの子みたいな感じなのかなぁ〜♪」

鼻の下を伸ばしながら変な妄想をするシノケン。

それを見て変な妄想をされるぐらいなら全て説明すべきかと遥は悟った。

「シノケン、これから話すことはこの町に来て本当に合った話なんだ聞いてくれ。」