「そっか!ありがとう。もし何かあれば手紙を出すよ。」

「ああ、私も気分が乗れば手紙を出す。それではサラバだ。」

くるっと後ろを向いて家を出ていこうとする遥。それを呼び止めるシノケン。

「ちょ、ちょっと。せっかくなんだし町の出口まで送っていくよ。」

「ん?それはかたじけない。是非頼む。」

シノケンに着いていき、町の出入り口につく。

「ここから一番近いのはサボンの町で、とても治安が良い町なんだ。その町は古代の遺跡や封じられた女神像もあるから是非観光に行ってみると良いよ。遥ちゃん遺跡とかお好き?」

「私は遺跡や歴史とかは好きだぞ。ロマンを感じて憧れる。」

「そっか。じゃあサボンの町は遥ちゃんには良い町だと思うよ。」

「そうか、じゃあサボンの町で何か美味しそうな食べ物とか観光土産があったらシノケンの家に送っておいてやろう。」

ここで、ふと間があく。

短い間だったけど遥もシノケンもなんか凄く寂しく感じる。

「ではシノケン。サラバだ。次会うときを楽しみにしているぞ!」

「ああ、俺も楽しみにしているよ!」

遥は後ろを向いて去って行く。

決して後ろは振り向きはしない・・・。