ヴァーチャル・リアリティ

色々会話をしていたため、いつの間にか時間が経過していたようだ。


「早くしないと梨花子までリタイアになるかもしれないぞ」


陽大が声をかける。


「わかってる」


梨花子がそう答えた、次の瞬間だった。


「痛!」


と、梨花子の声が聞こえて来たのだ。


「どうしたの?」


あたしは3色の色の世界へ向けてそう声をかけた。


「急にゴーグルが食い込んできたの!」


「え?」


「痛い……! 頭が割れそう!」