これで悠太郎以外の全員は鍵が開いたことになるのだろう。


制限時間はあと3分だ。


「くそ、なんだよ出れば出るほどって!」


「悠太郎落ち着いて」


あたしは冷静な声をかける。


書斎の中にヒントが隠されていることは確実なのだ。


落ち着けばきっと答えは見えてくる。


けれど、こちらからはヒントを教えることしかできない。


「もしかして、机の上にあるものじゃない?」


あたしは机の上の原稿へ視線を向けてそう言った。