ヴァーチャル・リアリティ

残る問題はなぞなぞの答えだけだった。


あたしはもう1度自分に出された問題を確認する。


「わかった。ヒントは書斎にあるものだ」


晴道が閃いたようにそう言った。


「書斎にあるもの……」


あたしは呟いて周囲を見回す。


最初にそう考えて辺りを探してみたけれど、巨大なワンピースなんてどこにもなかった。


「あぁなるほど、本当だ。晴道ありがとう」


どうやら陽大も答えを見つけたようだ。


あたしは更にくまなく書斎の中を確認する。