ヴァーチャル・リアリティ

なぞなぞの答えが鍵になるとは限らなかった。


あたしは気を取り直してドアへと向かった。


そこにはパネルが付けられていて、入力できるのはローマ字か英語になっていた。


「なぞなぞの答えを英語に変換して入力するとか?」


晴道がそう言う。


そうなのかもしれない。


日本語入力ができなくなっているから、ローマ字か英語のどちらかで答えるのだろう。


それを確認した後、あたしは机に戻った。


なぞなぞの文面を読み上げて行く。


「まるで巨大なワンピース。だけど中が透けて見えてるよ。これなぁんだ?」


聞いたことのないなぞなぞだった。


「なぞなぞの内容が違うみたいだ」


陽大がそう言う。