「そうだよね。いくらメッセージが届いても、処刑なんてしないよね?」


「当たり前でしょ!? 朝が来れば終わるなら、朝まで待ってればいいだけだよ」


「うん……」


「じゃ、戻ろうか」


そう言い、個室から出るあたしの手を麻央が引き止めた。


「ねぇ、若菜はもう開けた?」


その問いかけにあたしは左右に首を振った。


「まだだよ。これを開けても開けなくてもどうせ同じだし」


「そうだよね。でも、もし若菜もバッヂが入ってたら……」


そこまで言い、言葉を切る麻央。


「え? なに?」


そう聞いた時だった。


途端に箱の中からピーッピーッという高い電子音が聞こえ始めたのだ。