「今日はこれで終わりだが、明日からは平常授業だからなー。

もしも何か終わっていない課題がある人は、早急に終わらせるように。

まあうちのクラスにはいないと思うが。」


男子の誰かが咳払いをして笑いを誘った。


「連絡は、無いな。以上。礼。」


今日は私は何も呼び出しもないから、早く帰る。


明日からの日常に備える意味も込めて。


何も知らないふりをしながら教室を一番に出た。


何事もなく出られたら呼吸を一つ。


ここで捕まったら次はいつ解放されるか分かったもんじゃない。


ひどい時は最終下校の時間までやられる。


初日の今日は、荷物もそんなに多くないから物を隠されるとかは無かった。


でも何もないまま終わることは絶対に無くて。


やっぱり足を引っ掛けられたり、座ろうとしていた椅子を後ろに引かれて尻もちをつくなんてことはあった。