何も考えないようにするために、空を見た。 久しぶりに見上げた空は、梅雨に入ったこともあり、春のような夜空はなかった。 ただ、重そうな雲が空一面に広がっている。 止まない雨は本当に無いのかな。 いつの間にか降り出した雨は、私の髪の毛をしっとりと濡らしていた。 梅雨明けまで、あと少しの頃のことだった。