そして、失恋をする

家を出てから数十分後、僕は通っている私立高校に着いた。駐輪場に自転車を止めた後、校舎に入って自分のクラスに入った。

「よ、陸。おはよ」

クラスに入ると、友人の修也が僕に声をかけた。

「おはよ」

軽い口調で、僕は修也にあいさつをした。

周囲から楽うな話し声が聞こえ、にぎやかな雰囲気だった。

「昨日、学校休んでなにしてたんだよ?」

「特になにも。ただ、家にいただけ」

修也の問いに、僕はうそをついた。というより、どう彼に昨日の僕のことを伝えたらいいかわからなかった。

「体調でも悪かったのか?てっきり、サボりかと思ってたけど」

「体調は、悪くなかった」

「じゃ、サボりじゃん。まぁ、たまにサボりたくなるよな」

「まぁな」

明るくフォローする修也に、僕は苦笑いをして答えた。

「体調悪いかと思って私、心配してたよ」

僕と修也の会話に、高い女性の声が割って入った。僕は、声のした方向に視線を向けた。視線の先に、希の姿が見えた。