「あの子はたまに外に出る。出たら1時間は帰らないだろう。戻ってからまた30分ほどお昼寝だ。それから夕食を食べる。寝る前に絵本を読んでもらえるかな?」

「わかりました」

どんなのが好きなのかな。
シンデレラ系かな?ピーターパン系かな?
そういえば……性別を聞いてなかった。

「リアムが昼を誘いに来なかったかい?」

「リアムですか?」

ふと
床にある水色のブランケットが目に付いた。

あんなの
あったっけ?

フリース生地のようなブランケットを手にしてたたむと、それをかけてくれた優しいヘーゼルの瞳を思い出す。

これ
リアムがかけてくれたのかな?

「来たかもしれませんが、私はフレンドと一緒に寝てたのではっきりしません」

あのドSな騎士団長が優しい顔でブランケットをかけてくれたなんて……何かの間違いかもしれないから。

「そうか……フレンドはまだ帰らないから、一緒に遅い昼はどうかな?」

「はい。ありがと……う……ご……」

最後まで言わないうちに、アレックスに腰を抱かれて私の身体はまた揺れる。


お願いだから

たまに
階段使いましょうよ。