なた君のカノジョ

握られているところが、熱い。

さっきからいい匂いすると思ったら、神崎くんの匂いだ。

きっとモテるから香水とか付けてんのかな

とかそんな、どうでもいいこと思ってたら神崎くんが急に止まった。

あ、ここ。

屋上

初めて来た…。

「で?」

あーそっか、あたしこの人に告白しなきゃいけないんだ。

「か、神崎くんって好きな人…いるの?」

いや別に聞きたい訳じゃないがな

「うん、いるよ」
「あ、そうなんだ!へぇ~…」

沈黙。

え、あたしなんて言えばいいんすか

「…目の前にな」
「え?」

とっさに後ろを向いて確認する。

目の前!?

目の前って、神崎くんの前だということであって…。

「ははっ、誰もいないわ」
「いや、いたら困るよねぇ…はは」

なんなんだ、この微妙な空気は。