…そんな美人は、機嫌取りが難しくあたしぐらいしか気の合う人がいない。

美人だからそこら辺のオトコは顔目当てで、しょっちゅうよってくるんだよね。

…いや、なんか忘れてない?

「だから止まらせろー!!!」
「あーもう着くわ、見えた1年B組!」

昼休みに、アホな発言をしてしまったせいで、せっかくのお昼時間がこんなことに回されている。


高校生になって、あたし今から告白するの!?

しかも相手は…っ。

「神崎くん、こっち来るよ!」

みんなの注目の的、神崎 陽向カンザキ ヒナタくん。

世にも言うイケメンってやつで、女子が放っておくわけなく…。

あたし、別にこの人好きなわけじゃないのに…!

「ほら、言って!!」

こうなったのは、数十分前のことになる。