「見て、あの顔」
美和さんがモニターを指差しながら「醜いわね」と鼻で笑う。
現場で苛められた鬱憤が今なお溜まっていたのだろうか? ストレートなまでに『ざまあみろ』という美和さんの胸の内が伝わってくるようだった。
しかし……それよりも何よりも、私は新堂と提携という言葉の方に衝撃を受けていた。
どうなっているの?
〈いつ私共が楠木建設さんと提携を結ぶと言いました?〉
〈そっ、それは……〉
カメラは副社長と茉莉乃さんを交互に捉える。
〈でも、私と結婚するのなら当然……〉
〈ストップ!〉
副社長は自分の唇に人差し指を立て、「しーっ」と首を横に振った。そして――。
〈二点目ですが……〉と指を二本立てた。
〈僭越ですが、この場をお借りして、私、東條寺拓也の婚約が整ったことをお伝えします〉
カメラマンは当然のように茉莉乃さんの姿を捉えたのだが、副社長の口から出た名前は彼女ではなかった。
〈お相手は新堂コンツェルンの次女、新堂奈々美さんです〉
再び場が響めく。それは先程とは比較できないほど大きなものだった。
なぜなら――。
〈嘘よ! どうして?〉
茉莉乃さんが狂ったように叫び始めたからだ。
その横でオロオロとしているのは――。
美和さんがモニターを指差しながら「醜いわね」と鼻で笑う。
現場で苛められた鬱憤が今なお溜まっていたのだろうか? ストレートなまでに『ざまあみろ』という美和さんの胸の内が伝わってくるようだった。
しかし……それよりも何よりも、私は新堂と提携という言葉の方に衝撃を受けていた。
どうなっているの?
〈いつ私共が楠木建設さんと提携を結ぶと言いました?〉
〈そっ、それは……〉
カメラは副社長と茉莉乃さんを交互に捉える。
〈でも、私と結婚するのなら当然……〉
〈ストップ!〉
副社長は自分の唇に人差し指を立て、「しーっ」と首を横に振った。そして――。
〈二点目ですが……〉と指を二本立てた。
〈僭越ですが、この場をお借りして、私、東條寺拓也の婚約が整ったことをお伝えします〉
カメラマンは当然のように茉莉乃さんの姿を捉えたのだが、副社長の口から出た名前は彼女ではなかった。
〈お相手は新堂コンツェルンの次女、新堂奈々美さんです〉
再び場が響めく。それは先程とは比較できないほど大きなものだった。
なぜなら――。
〈嘘よ! どうして?〉
茉莉乃さんが狂ったように叫び始めたからだ。
その横でオロオロとしているのは――。



