「いやいや、連絡もらった時は半信半疑だったけど……。なんて楽しいシチュエーションに……」
その顔はこの状況を間近で見られて心底楽しそう……。
春子にとっては楽しい他人事である……。
しかし、それでもここに居てくれるだけで超バリアーなのだ!
春子様、神様!!
夏休み二週間で既に私は立派に荒んでいたので、春子の楽しんでるんでも助けてくれる所はまさに神!であった。
「面白がるんでも助けてくれるだけで、春子が女神様に見えるよ!」
この私の言葉は100パーセント本心である。
こうして、私は泣く泣く週四図書館を減らして週一にしてますます自宅に引きこもるようになっていった。
そうして、教習所以外では私は自身の勉強以外では趣味に明け暮れるのだった。
そんな本日は春子防波堤の先から声がした。
「山野さん。もう帰るの?」
声を掛けてきたのは里田くん。
「だって、落ち着かないもの。帰るわ……」
そう呟いて、私は春子を引っ張って席を立つと歩き出した。
春子はクスッと笑うと言った。
「後ろの二人、しょぼくれた犬みたいになってるわよ?」
「仕方ないじゃない。だって行く先々に居るなんて思わないし……。逃げたくだってなるわ……」
私は単純なので、嫌だと思えばそれまでなのであった。



