そうして我がクラスのチームカラー青は順調に白と黄に勝って最終戦赤との試合。
これまでみたいにはいかないかな?
そう思いつつスタンバイ。
そしてスタートの合図で一斉に駆け出していく。
最終戦はかなりの熱気で、応援の男子達もかなり楽しんでる様子。
「そうはいかせないんだから!」
そんな叫びとともに、私が掴んだ反対から四人掴んでくる。
しかし、負ける訳にはいかない。
私の四対一に気づいた春子が、こっちの応援に駆け寄ってくる。
その時、掴んだ子達がニヤッと笑った。
「谷村先輩と里田先輩に言い寄られてるからっていい気にならないでよね」
そう言うと、拮抗していたはずの棒を四人で一気に私に押しやってきてバランスを崩した私は棒と共に倒れ込むことになる。
そんな様子を走ってきながら見ていた春子が、叫んだ。
「咲!!」
こういう時って目に見えるものの動きがスローになるんだ。
なんて呑気に思いつつも、私は勢いよく背中から地面に叩きつけられることになった。
叩きつけられると、結構な痛みに息が詰まる。
しかも、お腹にぐっと棒がくい込んだのも痛い。
いい気になんてなっていないのに、かなりの理不尽な言いがかりで踏んだり蹴ったりである。
だから、イケメンなんかに好かれるのは嫌なんだ。
心のなかでかなりの悪態をつく。
しかし、現実は痛みに息をするのも一苦労だ。



