そして、四回目の挑戦だったこの日。
やっとトロっと具合いがよく出来た仕上がりになった。
食べた悠くんも美味しいと言ってくれてホッとした。
「ごめんね、黙ってて……」
「俺こそ、みっともなくてごめん……」
「でも、隠し事はナシにしてね。俺が落ち着かないから」
そう、はにかんで言う悠くんに私は飲んでたココアのカップを置くと、チュッと頬にキスをした。
「咲ちゃん!?」
驚いてる悠くんに私は言った。
「悠くんが不安になったのは私の態度のせいでしょ?だったら言葉にも行動にもしなきゃダメだと思ったの!」
そんな、私に悠くんは甘く微笑んで言った。
「咲ちゃん、ずるい!俺だって触れたいよ」
そう言うと、近かった距離をさらに縮めて私たちはゼロ距離になった。
「これ以上はちゃんと、我慢する」
距離を開けて言った悠くんに、私はサラッと言う。
「そうだね、せめてもう少しだけお互いに大人になったらね」
そういった私にクスクスと笑って額を合わせつつ悠くんはうなずいた。
「うん、お互いにもう少し大人になったら。これ以上をしてどれだけ俺が咲ちゃんを愛してるか伝えるから、覚悟しててね?」
そう言って笑った悠くんは、艶を帯びていてとってもドキドキしたのだった。