私の表情からか、なんか考えを読まれてしまったらしくフォローが入る。
「すみません。こんなご家族の中にいていいのかなって思ってしまって」
思わず、苦笑しつつ言えばお母さんがサッと動いて来て言った。
「咲ちゃん。悠はね、こうって決めたらぶれない子なの。だからね、ここに連れてくるってことはそれこそとっても大事な子だって私達は分かってるのよ」
お母さんは、私の手を握ると言葉を続けた。
「だからね、咲ちゃんはもううちの一員なのよ。これからはいつでもいらっしゃい。今度智子ちゃんと私と一緒にお買い物行きましょうね!」
とっても楽しそうに優しく、お母さんは言ってくれた。
そこに、悠くんが言う。
「ここ、予約済みって言っただろ。そうじゃなきゃ家族にだって紹介しないから。もう、離す気ないから覚悟してね?」
柔らかく、微笑んで悠くんは言った。
その言葉は、驚くほどストレートに私に落ちてきてご家族の前でも変わらない悠くんの言葉に真っ赤になってしまった。
そんな私たちのやり取りは、ご家族の前なのでバッチリ見られてるわけで……。
私の赤面は酷くなる一方だった。
そうして話すうちに、パーティールームの準備が整いお客様も来始めたとの事で移動する。
そこからは、また一気にガラリと雰囲気が変わって華やかなお部屋で一気に家族の和やかさが消えた、社交場になる。



