そこで、私も渡すなら今かなと思って悠くんに声をかけた。
「悠くん、私もプレゼントがあるの!」
服の着替えに持って行ってたカバンを取ってきて、そこからラッピングされたプレゼントを取り出して差し出した。
「悠くんからのプレゼントに比べたら、そこまで凄くはないんだけど。使ってくれたらいいなと思って」
渡すと悠くんはとても嬉しそうに微笑んだ。
「咲ちゃんから貰えれば、なんだって嬉しいよ。開けてもいい?」
うなずいて、悠くんがプレゼントを開けていくのを見つめた。
箱を開けた悠くんは、中身を見てちょっと驚いていた。
「ネクタイピンがくるとは思わなかったな。スーツでなんて会ったこと無かったし」
プレゼントの中身は予想外だっらしい。
「何がいいか、春子に付き合ってもらってみた時にいっぱい悩んだの。そこで、これを見かけて。この石が悠くんに合うと思って選んだの」
深いブルーの石がはめ込まれたネクタイピン。
その色は、私が悠くんをイメージする時に浮かぶ色だった。
見かけて、コレだと思えたのと予算の範囲だったので選んだ品だった。
「そっか。嬉しい。早速つけて行こう」
そう言って、悠くんは今日の格好に渡したネクタイピンを付けてくれた。
お互いにちょっと早いがクリスマスのプレゼントを渡せて満足しつつ、今日のパーティー会場へと向かうことになった。



