なので、私は悠くんに言った

「悠くん、今日は春子と出かけてくるね!また一緒に出かけようね!」

私にまで言われて、ガックリ肩を落とした悠くんに里田くんがぼそっと耳打ちすると悠くんはたちまち表情を輝かせた。

そして、言った。

「分かった。咲ちゃん、買い物はまた今度行こうね!今日は山路さんに譲るよ!」

悠くんの言葉に、春子はニッコリ笑って言った。

「そう。それで良いのよ」

こうして、今日は女子と男子に別れての行動となった。

その理由を知ったのは、春子とふたりでショッピングモールについてから。

「ほら、そろそろクリスマスじゃない。初めてだし、ちゃんとプレゼント選びたくてもあんた達ベッタリじゃない?時間作ってやろうとね」

パチッとウィンク付きで言われて、春子が女神に見えた。
そう、実は悠くんにクリスマスプレゼントを買いたいと思ってもだいたい一緒にいるので内緒で買い物とか出来ない。

買い物に行くと、買われる率が相変わらず高くって結構大変。
しかも悠くんは私の好きなもの、系統を把握してきてるので一緒にいると好きなものばかり見るので大変なのだ。

「春子!大好き!」

抱きついた私にポンポン背中を叩く春子。

「うん、私も好き!」

えぇ、ちょっとずるいって男子ふたりの言葉は華麗にスルーした。