一日目の撮影が終わると、日は少し傾き始めていた。



「ありがとう」


圭が撮った画像を見ながらつぶやいた。


「私こそ、すみません。うまくできなくて」


「いや、大丈夫だ。悪かったよ。泣かせて」


まだ責任を感じている圭に、塁は慌てて手をふった。


「いいんです。先輩の言ったこと、多分、本当なんで。私、苦手なんですよね。思ってること言うの。本音とか。でも別に、いいんです」


そう言って、圭に向かってにっこりと笑顔を作った。

その笑顔を見ながら、圭は黙った。


(私のことなのに、何でそんな痛そうな顔するんですか、宇佐見先輩・・・)




「無理するなよ。俺の前では・・・」