横山は、数少ないわたしの男友達で、気がねなく話せる相手だ。
きっとわたしがどうっていうよりは、横山に壁がないから話しやすいのだと思う。
「……ねえ、横山」
「ん?」
「相談に乗ってほしいんだけど。いいかな」
「任せろ」前の席の椅子を引き、腰を下ろす。
「……友達の、話なんだけど」
「おう」
「好きな人に、勇気出して手紙を渡したんだって」
「……へえ」
横山の声のトーンが下がった。
まさか。
ラブレターって時代遅れ……?
思い切り引かれてる?
「それで」
「へ?」
「どうなったの、その友達は」
メニュー