傘を手放し、園原くんの胸に飛び込んだ。
「っ、」
「変わらないでよ。ううん。これから園原くんはもっともっとカッコイイ男の子になるね」
「……その予定です」
「今の園原くんもすごく好きだよ」
「ほんと、ですか」
「うん。困ってるところも、すき」
「……え?」
きっと大人に近づくにつれて、そういう反応は減っちゃうんだよね。今の園原くんには、今しか出逢えない。
「思ってることたくさん聞かせてくれて、ありがとう。嬉しい」
「八重樫さん……」
「慣れてなくていいの。なんならわたしがリードする」
「それは……ちょっと僕かっこ悪くないですか」
「全然」
「……よかったです」
「お金なくてもできることしよ。スマホなくても家の電話とか。文通でも絶対たのしいよ。背伸びしない恋でいい。そうだなあ。ちょっと気がはやいけどクリスマスだってプレゼントはものじゃなくていい。一緒にいたい。本たくさん持ってるなら貸してよ。読みにも行きたいな。だいすき、園原くん」


