過剰な期待されても応えられないです。……今は。



思い描いていた園原くんの人物像と

いま、目の前にいる彼とのギャップは大きい。


大きいけど。

 
「園原くんは、カッコイイ」

「……っ、」


照れてるところは可愛い。

それが中学生だからって。


わたしにとっては大きな問題でもないみたい。


「覚えてませんか」

「え?」

「僕がランドセルしょってた頃。八重樫さんと、会ったことがあるんですよ」

「……そうなの?」

「やっぱり覚えていませんよね」

「ごめんね!?」

「いや。あのときから、25センチ伸びましたから」


今、180近くあるよね。

ってことは、小学生の園原くんは今のわたしくらいだった……ということになる。


「あの日も、このくらいの雨が降っていました」

「雨が?」

「はい。僕は傘を忘れて、濡れて帰ってたんですよ」


意外にそそっかしいところ、あるんだな。


「そんなとき。2本あるから使ってと言ってくれた女性がいました」

「……え」

「当時はセーラー服を着たお姉さん、ということしかわからなくて。それ以来、通学路で見かけることもなかった。だけど、あの図書館で。……やっと、あなたに会えました」