一旦、目を瞑った。 徐々に遠のく意識、もうこの際どうにでもなれ……ーー 「だ……っ、大丈夫!?」 ーー……って意識ストップストップ!!! 慌てふためき意識をUターンさせる。 目の前に居たのは…… 「ひ、むろ、先輩?」 ……ひ、むろ、先輩。 「氷室先輩!?」 ……氷室先輩!?!?!?!?!? 動揺して上体を勢い良く起こすと、入学式ステージ上で見たまさに憧れのその顔が、至近距離に迫った。