「……ん、じゃあね。」 ひらひらと振り返された掌、やがてその揺れが弱まって、おさまって、降ろされた。 ……明日からは、一人で頑張る。 "いつか君に、いい結果が報告出来るように!" 「悠翔!待って!」 気付いたらそう言い放って、遠去かり行くはずの君の背中に抱きついた。 ……半衝動的だった。 「……どうしたの、陽咲。」 悠翔が、回されたわたしの腕の中でくるりと向きを変えた。