高桐先生はビターが嫌い。


…………



「ムカつく!!」



体育が終わった後。

あたしは更衣室に戻るなり、仲間にそう言った。

上手くいかない。いかなかった。

日向のことが。

しかし、あたしがそう言うと、仲間のアイが言う。



「まぁまぁ、けどラクだったじゃん?来たの後藤先生だったんだし」



イケメンだからラッキーだよね、と。

仲間たちが、あたしの横でそう言って盛り上がる。

市川も、後藤先生カッコイイって思ったでしょ?と。

言ってきたけどあたしは仲間達の言葉を遮るように、言った。



「後藤先生のことなんか今はどうだっていいの!」

「!」

「それより日向だってば!先生がいつも味方についてるからって調子にのってさ」

「…あー、それは確かにそんな感じするよね。ムカつく」

「でしょ!?」



あたしの言葉に、仲間たちはいつものようにそう言って頷いてくれる。

その更衣室に、わざとそうしてるのか、日向はまだ戻ってきていない。



「…せっかくだから、またやっちゃおうか」



あたしはふいに良いことを思いつくと、アイに言った。



「え、またアレやるの?」

「決まってんじゃん。アイツうざいし」

「あははっ!市川コワー!」