あたしがそう言うと、高桐先生は少し驚いたように目を見開いて、何も言葉にしなくなる。
唯香さんの話をしたから?あたしが突然持ち掛けたから?
もう何も言葉にしない高桐先生に、あたしは言葉を続けて言った。
「その時に、唯香さんが教えてくれました。高桐先生はトマトが嫌いだから気をつけてって。
それにあたしも悩まされたって。でも、何でそんなこと言うのかなって、思ってたら…」
「…」
「…付き合ってたんじゃないですか。あたしそんなこと、初耳だし…知らないし……不安だし」
あたしはそう言ってうつ向くと、また言葉を続けようと口を開く。
するとその時、少しの間黙っていた高桐先生が、口を開いて言った。
「……それは、」
「…」
「もう、過去の話だから。ずっと前に終わってるし。関係ないよ」
「!」
「それより、お父さんのことだけど。俺あのあと考え…」
でも。
高桐先生が何か言おうとした時。
あたしはまた、口を開いて言った。
「終わってるんならなんでわざわざ会いに行くんですか!」
「!」
「終わってるなら、もう過去の話なら会う必要もないじゃないですか!それなのにこの前みたいに会いに行くのは、高桐先生は本当は…唯香さんのことが好きだからですよね!」
「…、」
「それに、夕飯だってそうじゃないですか。一緒に食べてくれるって言ってくれて嬉しかったのに、唯香さんが実は夕飯を作ってくれてるって…。
それって、高桐先生は、本当は後藤先生と唯香さんのツーショットを見たくないからじゃないですか!?」
あたしはそう言った直後。
マズイ言い過ぎた!と、ようやく我に返るけど…今更もう遅いし引き返せない。
しかも、その代わりに目が合った高桐先生の表情は…凄く曇っていて。
顔をうつ向かせる。
「…何それ。何でそう思うの、」
「…っ、」
だけど…
「…じゃあ…俺も言わせてもらうけどさ、」

