そして3時間後・・・。



うん・・・。

よく寝たわ・・・っと言うか無理やり眠らされただけですわね。おほほっ。

ここどこなのかしら?

辺りを見渡してみると知らない部屋に(わたくし)はいた。


ガチャっとドアの開く音が鳴った・・・。

誰か来たようね・・・(わたくし)を攫った犯人かしら?


「カレンおはよう。可愛い顔でよく眠っていたよ」


え?お兄様?

なぜお兄様はここにいるのかしら?
もしかして(わたくし)と一緒に連れ去られたの?


「お兄様も連れ去られたの?」

「え?違うよ。私がカレンを攫って来てって頼んだだけだよ」とお兄様は微笑んだ。


お兄様・・・あなた何言ってるの?


「頼んだって誰にですの?」

「私の可愛い弟だよ。カレンに紹介するよ。私の弟のシオンだ」


で、紹介されたのは(わたくし)の大好きな可愛い可愛いシオンだった・・・。

え?シオンがお兄様の弟?

どう言う事なの?

「ふふっ。やっとカレンに本当の僕を知ってもらえる時が来て嬉しいよ♪」

「改めて自己紹介するよ。私はサイード王国の第1王子シェイン・サイードだ」

「じゃあ僕も。第2王子のシオン・サイード。カレン改めてよろしくね❤」とシオンはウインクをした。


うっ悔しいけど可愛いですわ・・・。


「お兄様とシオンは何故オーディン王国にいましたの?」

「ふっ・・・私とシオンは第3王子の母親に命を狙われていたんだ。そして父上は生まれて間もない私を信頼出来るアルベルト家へ私を託し、そして2年後にシオンが生まれそしてシオンも生まれて間もない頃にホークス家に託された・・・。そして私とシオンは何不自由なくオーディン王国ですくすくと育った・・・。1か月前に父上から文が届き、私とシオンは今まで本当の家族だと思っていた家族が赤の他人だと言う事実を知ったんだよ・・・。サイード王国の王子だという事もね・・・。そしてあの母親が2ヶ月前に死んだ。もうお前たちの命を脅かす者はいなくなったから戻って来いと言われ今日シオンと共にサイード王国に帰ってきたんだ。カレンも一緒に連れてくる形になっちゃったけどね・・・」

「お兄様とシオンの事情はよくわかりましたわ・・・。でも(わたくし)を連れてくる必要はありませんわよね?」

「カレンお兄様じゃなくてシェインって呼んでくれないか?」

「無理ですわ。お兄様はお兄様ですもの・・・」

「つれないな・・・。私とカレンは血は繋がってないと言うのに」

血は繋がってない?
そうよね。お兄様とシオンはサイード王国の王子様だものね・・・。


「それにカレンは私の妃になるんだから・・・」


はい?

(わたくし)がお兄様の妃になるって・・・(わたくし)がお兄様と結婚するってことですの?

無理でしてよ?(わたくし)にはユリウスという婚約者が一応いますもの・・・。