少女は胸に抱いた『パンドラの箱』の鍵を回した

それは、主から託され引き継いだ
『無』と契約するための鍵。


ーこれで全てを終わりに
全てを『無』にー


しかし少女の願いとは裏腹に、
解き放たれた箱から、災厄と絶望は産声を上げ、
激しく少女に降り注ぐ


「無」との契約
それは少女が願い、思い描いたそれとは、あまりにもかけ離れた


残酷な現実だった。


異種族の混ざり合うこの世界は、再び混沌の時を迎えようとしていた。

光の属性の魔力を持つ「光魔族」
闇の属性の魔力を持つ 「闇魔族」

そしてその中間に
特別な力を持たない 「人間」

それらを統べる「神族」。

破壊と再生と、少女の「たったひとつの願い」の物語。


100回目の星の運命の歯車は
再びゆっくりと回り出そうとしていたー