青になり、早足で横断歩道を渡る これで最後 そう思いながら、彼女の歩く方向に振り向いた その瞬間 ゆっくりと崩れるように 彼女は倒れた 「えっ……」 驚きながらも、信号が点滅する横断歩道を走って引き返し、彼女の元に駆け寄った 「大丈夫!?」 軽く抱き上げたその子の軽さと、体の熱さに驚く 脈を取らなくても、高熱があることはすぐにわかった 救急車を呼び、自分の着ていたコートを着せる まだ少し意識はあるみたい 「大丈夫だよ、すぐ楽になるからね」