男が去って行った後も私はその場から動けずにいた。 男の言っている意味が私には分からなかった。 事件?名前?ネックレス? 「はぁ…はぁ…はぁ………っ」 息が苦しい。 「はぁ……はぁ………はぁっ…」 立ってるのが苦しくなり、私は胸を抑えながらその場でしゃがみこんだ。 涙が頬に伝う。 …もう限界。 私はそのまま意識を手放した。