ワンルームの私の部屋は、玄関脇のキッチンを抜けると、すぐに正面にベッドが現れる。
係長は私をベッドに座らせると、
「冷蔵庫開けるよ?」
と言って、冷蔵庫から水を持ってきてくれた。
「はい。」
係長は、私の横に腰掛け、私の腰を支えて、水を飲ませてくれる。
ペットボトルをベッド脇のローテーブルに置くと、私に向き直って見つめる。
どうしよう。
係長にこんなに見つめられたら、ドキドキする。
私は思わず、目を伏せた。
すると、係長が私の顎を指ですくい上げる。
もう目をそらせない。
ドキドキ ドキドキ
どうして?
どうしよう?
「里奈。」
里奈?
里奈!?
名前で呼ばれて、心臓がバクバクと大きな音を立てる。
「里奈、いつも俺を見てるよね?
俺の事、好き?」
ひゃー!!!
バレてる?
どうしよう!?
私が返事に困ってると、
「俺は里奈が好きだよ。
いつも気になって、里奈を見てた。」
!!!
好きって、好きって、私の事?
私がパニックになってると、係長の顔が近づいてきて、唇を塞がれた。
え!?
これって、キス?



