私から話す事がなくなると、気持ちが少し落ち着いて来た。 「ごめん、晴生くん。 お腹空いたよね? 何か作ろうか?」 ようやく、晴生くんはにっこり笑って口を開いた。 「里奈さんは、そのまま座って目を冷やしてて ください。 キッチンを使って良ければ、俺が作りますよ。」 そう言って、晴生くんは立ち上がった。 「冷蔵庫、開けていい?」 「うん。」 晴生くんは、冷凍庫から、保冷剤を出してくれた。 私は、それをハンドタオルでくるんで、目に乗せた。