1時間ほどして、私が少し落ち着くと、晴生くんは、黙って私の話を聞いてくれた。 「悪い事なのは、分かってたけど、本当に 好きだったの………」 晴生くんは、何も言わず、ただ、そこにいてくれた。 「課長は、いつも優しかった。 仕事でも、プライベートでも、いつも私を 気遣ってくれたの。」 慰めも、励ましも、お説教じみた言葉もなく、ただ、そこにいてくれる事が、私には、とても嬉しかった。