「ごちそうさまでした。」
「お粗末さまでした。」
ふふっ
なんだか、楽しい1日だった。
「じゃあ、里奈さんの信頼に応えて、
部屋まで送るよ。」
「え!?
いいよ。
まだ、電車あるし。」
「ダメ!
デートは家まで送るって、決まってるの!」
晴生くんは、意外と頑固だ。
私は、晴生くんに送ってもらう事にした。
私のマンションの下に到着した。
「今日はありがとう。
楽しかった。
おやすみなさい。」
私が、車を降りると、晴生くんも降りて、助手席側に回ってきた。
「里奈さん、おやすみなさい。」
ふわりと抱き寄せられる。
なぜだろう?
晴生くんに触れられる事に、嫌悪感がない。
腕が解かれても、しばし呆けていると、ふわりとキスが降ってきた。
………
!!!
ようやく、事の次第を理解して、晴生くんの胸を押し返そうとするが、襟足を抑えられていて、逃げ場がない。
「ん、はるきく…」
彼の名前を呼ぼうと口を開くと、私の唇を割って舌が入ってくる。
「ん…、ダ、メ…」
舌で口の中を弄(まさぐ)られると、頭がクラクラしてくる。



