カタン…

静かに玄関のドアが閉じられる。

カチャッ

そっと鍵を掛けられ、

カツ カツ カツ カツ

足音が遠ざかる。


… これが毎週水曜日、23時の音。

残された私は、ひとりベッドの中で涙を堪える。


寂しさと切なさと嫉妬に心臓を鷲掴みにされたような痛みを覚えながら、去っていく彼を想う。