って………! おにぎりにかじりついている場合じゃないよ! どんどん血の気が引いていくのが 自分でも分かる。 だって……こんな部屋…… 他の人に 見せられたものじゃないって! 洗濯物は何日もたたんでない ままだし。 この前買った本も 床に放置してたまま。 きっと梅田さん、ドン引きだったよね・・・ 「梅田さん、この部屋来たの?」 おにぎりを持つ手が震えるのを感じながら、 恐る恐る多実ちゃんに訊ねた。 「うん。来たよ。」