「時原さん…スクールカウンセラーに興味があったの?」
と、先生は目を大きくして私に訊ねた。
こっ怖い………
目が輝いてるよ、先生。
「は…い…?」
興味がないと言ったら嘘になっちゃうし。
私は、曖昧な返事をした。
どっちにしろ
怒られるんだろうな。
「そうなの!?私、この学校に勤める前はスクールカウンセラーだったのよ?
いいわ。お話聞かせてあげるっ!」
パンッ…パンッ…
先生が力強く手を叩く。
「みんな〜席について〜〜」
それから―――
1時間、
先生はクスールカウンセラー
だった時体験談を話してくれて。
しっかりと、先生の話を聞いた。
不登校だった小学生の
女の子の話。
なかなか
クラスに馴染めないでいる
障害を持っている男の子が、
どんどん成長していくお話とか。
このお話を聞いて
私は、
スクールカウンセラーになりたい
って思った。
今の時代、
凄く重要な職業だと思ったし…
少しでもいいから
悩んでいる子ども達の
心の拠り所になりたい。
って………
思ったんだ。
でも、
スクールカウンセラーの事については知らない事だらけ。
調べてみなきゃ………
キーンコーンカーンコーン………
授業の終わりを知らせる
チャイム。
早く帰らないと………
『ここはもういいから……
明日からさ、たろと多実、幼稚園終わった後…少しだけ俺が預かるから。』
あ…そうだ…
今日から梅田さんが
2人を預かってくれるんだった…


